投資

【配当企業のリスク?】なぜ株主還元(配当・自社株買い)が起こるのか解説

【配当企業のリスク?】なぜ株主還元(配当・自社株買い)が起こるのか解説

はじめに

こんにちは!けーじ(@freeeak_)です!

本日は株主還元に対する考え方について勉強したのでシェアします。

株主還元は主に、

配当金と自社株買いの2つに分けられます。(日本株だと株主優待も重要な株主還元ですね。)

 配当金は聞いたことがあるかもしれませんが、自社株買いについてはそこまで馴染みのない方も多いのではないでしょうか。

本日はこの株主還元について

・どのような還元なのか、株主に対する恩恵は?

・なぜ株主還元してくれるのか?

・株主還元している企業の特徴は?

 上記3ポイントを簡単に説明します!また、米株・日本株それぞれの株主還元を簡単に調べることができるサイトについてもご紹介します!

 株主還元に対する考え方を理解して、リスクを抑える投資方法を身に付けましょう!

株主還元の種類と特徴

 前段でも述べましたが、株主還元の種類としては、配当と自社株買い、株主優待があります。それぞれ特徴があるので簡単に説明します。

 なお、私は主に米国株中心に投資を行っているので株主優待については詳しく勉強できていませんが、概要だけご説明しますね。

配当

 一株あたりいくらかの金額を株主に支払って株主への還元を行うことを配当と呼びます。

直接株主にお金を配るため、株主はインカムゲインを得ることができます。

自社株買い

 企業がすでに発行した株式を買い戻すことを自社株買いといいます。自社株買いをすることで発行済株式数が減るため、一株あたり利益(EPS)が押し上げられます。

 基本的にEPSの数字が高いと株価収益率(PER)も下がります。PERが低いと市場からは割安株であるとみなされることが多く、株価も上昇しやすくなります。

 そのため株主としては株価が上昇することによるキャピタルゲインを得られる可能性が高くなります。(実際は売却しないと含み益のままですが。)

 もし仮に株価1000円の株式を100万株発行し、1億円の純利益を出していた企業が20万株を自社株買いしたとします。自社株買い後の発行済み株式数は80万株になります。

 このとき自社株買い前後のEPSは

自社株買い前EPS 1億円 ÷ 100万株 = 100円

(PER:株価 ÷ EPS=1000円÷100円=10)

自社株買い後EPS 1億円 ÷ 80万株 = 125円

(PER:株価 ÷ EPS=1000円÷125円=8)

となります。自社株買い後に株価が上がらないとすれば、自社株買い後のほうがPERは低く、割安であると判断できることになります。

 ただし、配当や株主優待のように実際に金品を株主へ渡すわけではないので、他の還元方法よりは株主が預かれる恩恵が少ないのが玉に瑕だと言えます。

株主優待(日本株)

  株主優待は日本株独特の文化で、株をある程度まとまった数保有している株主へその企業の商品や、クーポンなどを配布するものです。有名なのはANAやJALなどの航空優待券です。下の例はANAの株主優待券の配布枚数表で、株式を多く持つ株主ほど多く優待券を貰える形式になっています。

・ANA株主優待の例(航空券優待券)

株主優待のご案内 | 株式情報 | 株主・投資家情報

 株主優待は企業によりあったりなかったりなので気になる方は企業名+優待 などでググると出てきますし、証券会社で人気の優待をランキングにしてくれているので見てみて下さい。

また、配当とは異なり税金がかからないことも大きなメリットだと思います。(実際は雑所得として課税対象らしいですが、課税されるケースは稀とのこと。)

なぜ企業が株主還元を行うのか?

 次になぜ企業が株主還元を行うのか深堀してみます。

 まず株主還元に対する一般論で考えると、そもそも株式会社というのは

①:投資家(株主)から資本を拠出してもらいうことで資金を調達

②:事業を運営したことで得られた利益を投資家に還元

という仕組みです。

 そのため、そもそも株主還元を行っていることが株式会社としてのあるべき姿だと考えられます。

 一方で実情で言えば、株式会社としての大義名分とは別に、投資家からみたその株式の魅力を高めるために配当利回りや還元率を高めて株価の維持・上昇に寄与させるという考えに基づいて株主還元を行っていることがほとんどなのではないかと考えられます。(個人の意見です。)

どんな企業が株主還元を積極的に行うのか?

 では、どんな企業が株主還元を積極的に行うのかというと、これは「配当」と「自社株買い」の2パターンで考えるとわかりやすいです。

 なお、下記で述べる内容に必ずしもすべての企業があてはまるわけではないのでご注意ください。株主還元というものがどのようなモノなのか正しく理解するための情報だと考えていただければ幸いです。

配当で還元する企業の特徴

 配当で株主還元を特徴は一言でいえば「成熟企業」です。

 配当を出す=「私たちはもう成長の余地が少ない企業です!」と市場に対して発信しているのに等しいです。

 配当を出すということは、今後利益は出せるものの設備投資などの成長に向けた投資先が少なく、使い道のない金余り状態になっているため配当により株主還元をするのだと考えられます。

 よく言えば安定的な収益を稼げる成熟した企業、悪く言えばもう伸びしろの少ない企業であるといえるでしょう。

 また、配当は一度出し始めると「配当が継続できるか、増配できるか」などの点が市場から注視されます。もし業績が悪化し、配当が出せなくなったり、配当金が少なくなったりすると「無配転落」や「減配」などと言われ市場からの印象はよろしくないです。

 もちろん配当を減らしたり、なくしたりすることは法律で禁止されていたりはしません。ただ心象が悪いので株価の下落につながります。

 上記の背景から、配当は一度「配当を出す」と決めたらなかなか後戻りしにくい性質のものであるといえます。

 また、減配に踏切りづらいことから、経営状況が悪化し利益が出ていない状態でも利益以上に配当を支払っている状態(=タコ配とかいいます。)に陥るリスクがあるので要注意です。

 だからこそ企業の目線で考えると株主還元は事業の収益に余裕が出来たらまずは自社株の買戻しからスタートして、本当に安定的に利益の余剰を株主に還元できるようになった段階で配当を出すというのが堅実なやり方であるといえます。

 なお、配当については、配当利回りが高ければ高いほどよいわけではありません。

妥当な配当利回りの考え方については別の記事でまた改めて説明いたしますね。

自社株買いで還元する企業の特徴

 配当を出す企業は「成熟企業」が主であると述べました。一方で自社株買いを行う企業は「成熟企業」はもちろん、IT企業などの若い企業でも実施することがあります。これは自社株買いは会社の経営上余裕があるときにできる範囲内で実施する性格の強い還元方法であるためです。配当のように継続性も求められません。

 このことから、自社株買いというのは経営者の心理的なハードルは低い還元方法であると言えます。

気になる銘柄の株主還元状況を調べてみよう

 気になる銘柄の株主還元状況は様々なサイトで確認することができます。

 本項では、米国株式、日本株それぞれオススメのサイトを紹介しますので、気になる銘柄の株主還元状況をチェックしてみてくださいね。

米国株式銘柄の株主還元状況を調べられるおすすめサイト

米国株銘柄の自社株買い状況の確認はmacrotrendというサイトから確認できます。

下記リンクから配当の時系列推移を確認できます。(今回は例としてAppleのリンクを貼り付けています。)

https://www.macrotrends.net/stocks/charts/AAPL/apple/dividend-yield-history

配当のページは各銘柄のページから下図のタブの部分に記載されています。

自社株買いの推移を確認するのは下図のタブです。

 自社株買いの推移ページでは下図のように発行済み株式数の推移(上段)と前年の増減率(下段)を表示してくれます。

発行済み株式数が減っている=自社株買いなどにより市場に出回る株式数を減らしている

という意味になるのでAppleの場合は近年かなり自社株買いを実施していると読み取れます。

日本国株式銘柄の株主還元状況を調べられるおすすめサイト

日本の銘柄についてもIR bankというサイトで株主還元の情報がまとめられています。

下記リンクから確認してみてくださいね。

7203 トヨタ自動車 | 配当金の推移

IR bankの場合は下記の配当のページから各銘柄の株主還元状況を確認することができます。

配当ページはこんな感じ

 こちらのサイトでは日本企業の配当・自社株買いの年次推移とさらに還元性向を一覧化してくれています。例としてトヨタ自動車(7203)をチェックしてみると近年で自社株買いを進めてきていることがわかります。

 上記サイトでぜひ気になる銘柄の株主還元状況を確認して投資判断に活かしてみてくださいね。

まとめ

 今回は、手放しで喜びがちな株主還元について深堀りしてみました。

ポイントとして、株主還元のは主に2種あり、株主は

 ・配当金(株主優待)によるインカムゲイン

 ・自社株買いによるキャピタルゲイン

を得ることができます。

 一方で、自社株買いは企業側としては任意のタイミングで実施できる還元方法であるのに対し、配当は一度出し始めると継続性を市場から求められる還元方法です。

 これに起因して減配や無配転落による株価下落が発生し、配当収入を上回る損益を叩き出すリスクも生じてくるので配当を出している企業の動向には注意が必要です。