目次
はじめに
こんにちは!けーじ(@freeeak_)です!
本日は貸付型クラウドファンディング事業を運営するクラウドクレジットについて紹介します。
クラウドクレジットの詳細については以前まとめた記事があるのでクラウドクレジットとは何ぞ?という方は先にこちらの記事をお読みいただくことをおすすめします。
【利回り5~12%】クラウドクレジットについて解説!|Freeeak
今回の記事では私が2019年9月にクラウドクレジットへ3銘柄、10万円を分散投資し、そのうち2銘柄、8万円分が償還された結果を報告します。
忙しい方もいると思いますので結論から申し上げますと、運用成績は下記の通りプラスとなりました。平均以上ですね。。投資期間にコロナショックがあったにもかかわらずこの成績は優秀だったのかなと思います。
投資額(2銘柄) | ¥80,000 |
償還額(税引き後) | ¥84,207 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
年利回り換算(税引き後) | 4.85% |
記事の本編では、投資したファンドの詳細や募集時利回りとの比較など詳細について説明していきます。
今回の投資内容
この1年間運用していたファンドは合計3つ、そのうち2件が償還を迎えました。償還を迎えたファンドについてまずはどんなファンドなのかをご説明します。
基本的にファンドを購入する際は、ファンド毎に概要説明ページ並びに契約締結前交付書が提供されているので、その内容を吟味して投資対象として検討を進めていくことになります。
クラウドクレジットから提供されるファンドの主な情報としては、
★概要(利回り、貸付通貨、最低投資額、運用期間など)
★ファンドの目的
★ファンドのリスク
★過去実績(実績ある場合)
・投資スキーム
・その他の重要情報(グループ企業の財務など)
・貸付先の名称、財務情報、経営実績など
が提供されています。充実しているとは思いますが、内容も難しいので最低限★をつけた項目を確認しておけば良いかなとも思います。(私も全部は理解できてません。)
貸付先の情報なども提供されていますが、基本的にはクラウドクレジット側で精査されている企業なので、素人の私が見てもクラウドクレジット以上の判断はできないと考え念入りに確認はしていません。
財務諸表などに精通していて、こだわりがある方はぜひチェックしてみて下さい。
それではここから実際に私が投資したファンドについて概要を説明していきます。
①:中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号
まず1つ目は「中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号」というファンドです。細かい内容はクラウドクレジットサイト上に記載されているのでここでは要約して説明します。
(なお、本ファンドはすでに募集終了となっていますので、クラウドクレジット取り扱い商品のイメージをつけるための参考としてご確認下さい。)
中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号:ファンド情報|クラウドクレジット
ファンドの目的
ファンドの目的を要約すると、
中東の砂漠地域に点在する通信インフラ施設へのエネルギー供給は現在ディーゼル発電機を使用して発電している。
砂漠地域は日射量が高いことからソーラー発電にエネルギー供給を切り替えを行うことでCO2排出を抑えつつ安定的なエネルギー供給インフラを整える。
というのが目的のようです。
この事業を進めるのに必要な資金を融資するのがクラウドクレジット並びに、投資家の役割になります。
ファンドの概要
ファンドの概要は下記のとおりです。
各項目について簡単に説明しますね。
ファンド名 | 中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
通貨 | USD建て |
販売時 表面利回り(年率) | 6.80% |
投資倍率 | 1.073倍 |
手数料(年率) | 2% |
・運用期間
文字通り運用期間ですが、この期間で下図のようなお金の動きが発生します。
1.日本の投資家がクラウドクレジットの投資商品に出資
2.クラウドクレジットが日本の投資家から集めた資金を海外の資金需要者に貸付
3.貸し付けた資金需要者から元本+利息を回収
4.回収した利息からクラウドクレジットが運用報酬を差し引いたものを投資家に分配
注意すべきはこの期間で我々投資家はお金をクラウドクレジットから回収することができません。そのため余裕資金での投資を心がけて下さいね。突発的な出費が発生しても問題ない程度の資金は手元に持っておくことを覚えておいて下さい。
これはクラウドクレジットへの投資に限らずすべての投資に対する基本的な考え方です。
・通貨
クラウドクレジットへの投資はすべて日本円(JPY)で投資を行います。
ここでいう通貨というのはクラウドクレジットが資金を融資する際にどの通貨に交換してから融資するのか、融資先から回収する資金の通貨を指します。
このファンドでいえば、下記のような流れで運用されると考えています。(クラウドクレジットが両替しているのかどうかは推測なので不確かです。。)
1:投資家からクラウドクレジットへは日本円で投資
2:クラウドクレジットがUSDに両替
3:クラウドクレジットがUSDで融資先へ融資を行う
4:融資先はUSDで融資金を運用
5:満期がきたら融資先からクラウドクレジットへ資金を返済
6:クラウドクレジットがUSDからJPYへ両替
7:クラウドクレジットがJPYで投資家へ分配金を分配
ここで勘の良い方は気づくかもしれませんが、日本円以外の外貨建て運用ファンドは通貨両替による為替リスクが生じることとなります。
具体的には
○円高進行時
投資開始時に1USD=100 JPY、運用期間終了時に1USD = 50JPY、両替前分配金 10USD
であった場合には実際に得られる分配金は500円になってしまいます。
○円安進行時
一方で投資開始時に1USD=100 JPY、運用期間終了時に1USD = 200JPY、両替前分配金 10USD
であった場合には実際に得られる分配金は2000円になります。(円安進行時)
このように通貨によっては為替リスクが生じる可能性があるので注意をする必要があります。
・販売時表面利回り・投資倍率
投資家にとっては重要な部分です。この表面利回り・投資倍率は手数料を考慮した利回りになります。
ここから雑所得として税率約20%・為替リスク分を差し引いたものが我々が得られる最終的な分配金期待値になります。(為替変動分は読めないので、実際は税分しか見積もれませんが。)
表面利回りと投資倍率の違いは、年率換算にしているかどうかの差だと思われます。1万円投資した場合のこのファンドのリターンは投資金額に投資倍率をかければ計算できます。
この辺はクラウドクレジットのサイトにシミュレータがあるので簡単に計算できます。
・運用手数料
運用手数料はファンドによって異なります。相場としては2%ー4%程度でしょうか。
基本的に利回りが高いファンドは手数料が高い傾向にあると思われます。
クラウドクレジットが良心的なのは、購入手数料はなく、運用手数料のみであること、手数料を差し引いて表面利回りを記載してくれているところですね。
ちなみに手数料はファンド資金にかかっていて、運用開始時に手数料分差し引いた資金を融資先に融資して、運用をさせているようです。
ファンドのリスク
運用にあたってのリスクは契約締結前交付書面が用意されているのでその書類に細かく記載されていますので、詳しくは書面を確認してみて下さい。
ただ、ファンド共通の主なリスクとして
・為替リスク
・投資先地域の税制・法制度の変更リスク(税金上がるなど)
・投資先地域の政治・経済リスク(経済悪化、戦争、コロナなど)
・融資先の倒産リスク
・クラウドクレジットの倒産リスク
といったリスクについて記載がされています。
このようなリスクがあることは理解しておく必要があるとはおもいますが、投資全般で起こりうるリスクだと思いますのでそこそこ投資をされている方であれば読まずとも理解できる部分かと思います。
過去実績
今回のファンドは過去実績がまだなかったファンドであるため過去実績については確認できませんでした。後ほど説明する②:【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号では過去実績があったため、過去レポートを確認することができます。
過去レポートでは
・出資金総額、手数料
・運用終了時の目標達成率、実現利回り
・運用期間中の価値変動グラフ
などが確認できます。
投資判断材料として参考になりますが、国際情勢は日々変わるものなので過去実績が良いからと言って過度に期待しないことをおすすめします。
②:【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号
続いて2件目は【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号という商品です。
ファンドの目的
ファンドの目的をクラウドクレジットのファンド概要から引用すると下記の目的となります。
本ファンドは、ポーランド、ラトビア、チェコ、デンマーク、ジョージア、スペイン、メキシコで主に個人向けに短期ローンの貸付けを行う金融事業者であるCream Finance Holding Ltd.(以下「Cream Finance社」といいます)に対して、円建てで貸付けを行います。
https://platform.crowdcredit.jp/fund/detail/962
つまり、東欧などの個人資金需要者に向けた融資金を出資するのが目的となるわけです。
一見大義がなさそうですが、資金がなく個人ローンができない場合消費が落ち込み、経済は滞りますので経済成長を推し進める意味でも大義のあるファンドであると考えています。
ファンドの概要
ファンドの概要は下記の通りです。
ファンド名 | 【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
通貨 | JPY建て |
販売時 表面利回り | 6.30% |
投資倍率 | 1.067倍 |
手数料(年率) | 3.3% |
本ファンドのポイントは円建てであるということです。①の中東ファンドでも述べましたが、外貨建との違いは為替リスクがないということになります。(厳密には全くリスクがないというわけではないようですが。)
円建て商品の場合下記の流れでお金が動きます。
1:投資家からクラウドクレジットへは日本円で投資
2:クラウドクレジットがJPYで融資先へ融資を行う
3:融資先はJPYを外貨に両替をして融資金を運用(為替リスクは融資先が背負う)
4:満期がきたら融資先が外貨からJPYに両替してからクラウドクレジットへ資金を返済
5:クラウドクレジットがJPYで投資家へ分配金を分配
為替リスクがない=円高による損失がないと捉えがちですが、円安による利益上乗せがないことも覚えておくことが重要です。
ファンドのリスク
ファンドのリスクについては基本的に①で述べた内容と同様ですが、このファンドは円建てであることから為替リスクはないと考えてOKです。
過去実績
過去実績は下記のようにクラウドクレジットからレポートが提供されます。本ファンドは前回計画通りの利回りを達成したとのことで、安心感はありました。
あくまで投資判断材料であって、今回も同様の結果になるとは行かないことをよく覚えておきましょう。
運用結果
ここからお待ちかねの運用結果です。
①:中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号
本ファンドの運用結果は下記のようになりました。
・実際の年利回りは4.7%でした。
・販売時表面利回りとの差は-0.89%となり下振れとなりました。
満期時報告書はコチラです。
クラウドクレジット・ファンディング合同会社 中東地域ソーラー事業者支援ファンド 5 号 運用
ファンド名 | 中東地域ソーラー事業者支援ファンド5号 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
通貨 | USD建て |
販売時 表面利回り | 6.80% |
投資倍率 | 1.073倍 |
手数料(年率) | 2% |
出資金額 | ¥30,000 |
償還額(税引き後) | ¥31,528 |
年利回り換算(税引き・手数料控除後) | 4.70% |
表面利回り換算 | 5.91% |
販売時表面利回りとの差 | -0.89% |
表面利回りの差分としてはドル安の進行による影響が挙げられます。下記満期時報告書ですが、運用開始時レートが1USD=106.18円に対し満期時のレートは104.94円となっています。(1%程度の円高進行)
これはモロにコロナの影響を食らったものだと考えられます。
一方で赤線でハイライトした返済利息額は予定どおり回収できているため、運用自体は問題なかった模様です。(貸し倒れなどはなかった?と考えられる)
②:【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号
本ファンドの運用結果は下記のようになりました。
・実際の年利回りは4.95%でした。
・販売時表面利回りとの差は-0.09%となりやや下振れとなりました。(私の手計算のため、若干のずれがあります。満期時報告書には販売時利回り同等利回り達成と表記があります)
満期時報告書はコチラです。
クラウドクレジット・ファンディング合同会社 【円建て】東欧金融事業者支援ファンド 5 号 運
ファンド名 | 【円建て】東欧金融事業者支援ファンド5号 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
通貨 | JPY建て |
販売時 表面利回り | 6.30% |
投資倍率 | 1.067倍 |
手数料(年率) | 3.3% |
出資金額 | ¥50,000 |
償還額(税引き後) | ¥52,679 |
年利回り換算(税引き・手数料控除後) | 4.95% |
表面利回り換算 | 6.21% |
販売時表面利回りとの差 | -0.09% |
本ファンドは、円建てのため、円建てで利息が返済されていることがわかります。実現利回りも販売時表面利回り同等を達成とのことでファンド運用は無事に満期を迎えたということになります。
まとめ
今回はクラウドクレジットへ実際に投資した運用成果をまとめました。
今回は2つのファンドに投資を行いましたが、円建てとドル建てで明暗が分かれた形になります。もちろん利益はでましたので問題ないですが。笑
一方クラウドクレジットを褒めるとすれば、運用期間中の半分程度コロナの影響があったにもかかわらず、ファンド運用を100%完了させている点は特筆すべき点であると思います。
今回の2銘柄の運用成績をまとめると冒頭で述べた下表のようになります。
税引き後で年利回りは4.85%となり、比較的良好な結果だったと思います。
投資額(2銘柄) | ¥80,000 |
償還額(税引き後) | ¥84,207 |
運用期間 | 2019年9月ー2020年9月(13ヶ月) |
年利回り換算(税引き・手数料控除後) | 4.85% |
税引き前換算 | 6.10% |
無論、この結果はあくまで2銘柄での結果ですので、今後損失を被る可能性も十分にあります。ただ、こんな投資商品もあるのだなと感じて興味を持っていただけたら幸いです。
あくまで投資は自己責任で、ゆとりのある範囲で投資を行いましょうね。